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今回は奈良県は吉野郡吉野町にある北村酒造株式会社さんの日本酒ブランド"猩々(しょうじょう)"の中の妙童鬼(みょうどうき)の純米酒バージョンであります。 こいつは無濾過、無加水の生原酒です。 先日、大雨の中aiちゃんが近鉄の青の交響曲(シンフォニー)に乗ってプチ・グルメ旅行をした折、大雨の中大和上市(やまとかみいち)駅に寄ってくれた時のお土産です。 因みにaiちゃんが車内で試飲した「吉野の地酒飲み比べセット」にも北村酒造株式会社さんのお酒が入っておりますがこちらは"猩々"の特別純米酒バージョン。 そして今回の純米酒バージョンの"猩々"は残念ながら試飲出来なかったとか! もう何年も前、未だこのお酒レポートを書く前の事ですが、実はこちらの酒蔵さんの前を女房と素通りした事があったんです。 "やたがらす"さんの酒蔵祭にあわせて"ふらっ"と足を運んだ折、地元の上市蛭子(かみいちえびす)神社での"えべっさん"の賑やかな屋台が軒を連ねる間を通って行った時、何か古い酒屋さんらしきお店の前を通ったのは覚えています。 しかし当時の私は未だ酒蔵どころか日本酒の楽しさも良く判らなかった未熟者、頭の中は始めての酒蔵イベントで一杯になっており、わざわざお店の前に陳列してくれていた(こちらの)お酒の銘柄をチェックする事さえしなかったのです(勿論事前にチェックするなんて事も当時は考えられませんでしたし)。 同行していた女房は気付いていた様でしたが(その時声を掛けておくれよ〜)結局その時はそれでおしまい。そのまま意気揚々と"やたがらす"さんへと向かったのでした。 まぁ、その"やたがらす"さんではとてつもなく楽しい思いをさせて頂きましたのでそれはそれで良かったのですが、後々色々酒蔵さんについて調べるにつれ、こちらの酒蔵さんをスルーした事の重大さに気付かされ「チャンスがあれば是非次回は〜!」と地団太を踏んでおりましたら、今回aiちゃんがリベンジしてくれたので、少しだけ、ほんの少しだけ癒された私なのでした。 と云う事で生原酒の純米酒"妙童鬼"、頂きます。 グラスに注ぐと、ほんのちょっと、ほんのちょっとだけ色付きです。 口に入れると、フルーティーな甘味と、"ピリリ"と舌を中心に口の中を刺激する辛味(と生酒の"プチプチ"感)。 これは"ピリリ"と来るので所謂辛口のお酒と云ったら、家族から「フルーティーなんだから甘口のお酒よ!」と総スカン・・・。 確かにちょっと濃い目の甘味ではありますが、その奥で舌を刺激する"ピリリ"感も確かに感じられるので辛口の部類に入るよなぁ。 まぁ、美味しいので肴を頂きながら"ちびちび"やっておりましたら、やっぱり"ピリリ"感"が確かに、いえ、むしろさっきよりも強めに感じられます。 と云う事でこちらのホームページを見てみると「お米の旨味と心地良い酸(味)をお楽しみ下さい」とな。 うーむ、確かに発酵が進みお酒の糖分が分解されると甘味の成分が減り、結果として酸味が強く感じられる様になりますが、この"ピリリ"感とはちょっと違う様な・・・。 それにこのお酒は未だ充分甘味が感じられますので、このお酒の"ピリリ"感は(純米酒なので添加アルコールではない)アルコールの刺激と云う事ですか。 まぁ、アルコール度数は17%と少し高めですのでその意味ではしっかりアルコール発酵がなされていると云う事ですか。 あ、それとこのお酒は元から結構甘味が多いお酒だった(或いはそれが「きぬひかり」の甘さなのか)と云う事も云えますかね。 でもこの"ピリリ"感のお陰で甘さに切れが出てついつい飲んでしまう美味しいお酒になっているのは確かです。 メリハリが出て、これはこれで良い仕上がりになっておりますわい。 因みに酒名の妙童鬼とは、修験道の開祖である役小角さんが従えていた夫婦の鬼の呼称から来ているとか。 元々生駒山に住み人々に災いをなしていたこの妙童鬼を、役小角さんは不動明王の秘法(必殺技?)で捕獲、その後改心させ、従えたとされる。 尚、この妙童鬼には五鬼と呼ばれる五人の子供(五鬼継"ごきつぐ"、五鬼熊"ごきくま"、五鬼上"ごきじょう"、五鬼助"ごきじょ"、五鬼童"ごきどう")がおり、彼らは下北山村前鬼にそれぞれ修行者の為の宿坊を開いた。 しかし1872年の修験道禁止令により修験道が衰退すると、五鬼熊家、五鬼上家、五鬼童家は廃業、五鬼継家も1960年代に廃業し、現在宿坊を続けているのは五鬼助家のみとなる。 また、五鬼上家の子孫は首都圏や関西、海外に分散しており、中には最高裁判事を務めた者も。 そして五鬼継家の中にも和歌山県で社会福祉協議会向けの会計ソフトウエア会社を経営した者がいたって、え? 何? 何でいきなりリアルに現在に繋がって来る訳? ってか、それって何かのアニメのストーリーですか? 使用カメラSHARP AQUOS SERIE mini SHV31、H30.06.28、撮影。 |
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