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今回のお酒は、福島県会津若松市の宮泉銘醸株式会社さんが造る日本酒ブランド"写楽(しゃらく、フォントの関係で"写"を当ててます)"の通年タイプ純愛仕込(?)の純米酒"写楽"であり、このお酒は所謂"写楽"シリーズの量産型と云う事になりますかな。 因みにこいつは1回火入れの生酒でありますが生貯蔵なのか生づめなのかは明記されとおりません(飲兵衛はそう云う処にうるさいのです)。 このお酒は、お盆に甥っ子が実家に差し入れしてくれた1本、のお下がりを頂きました。 しかし最近日本酒にはまっていると云う甥っ子が選ぶお酒は何か凄いのばっかり、実に良い勘してますな。 今回のこちらの宮泉銘醸株式会社さんは、もともとは同じ市内にある花春酒造株式会社さんから独立(分家)し、1954(S29)年に初代頭首宮森啓治氏が現在の場所で(廃業していたどこかの酒蔵を買い取り)創業を始めた酒蔵さんであり、現在は四代目の宮森義弘氏が頭首を勤めておられます。 この四代目が来られてからその後の話等をざっくり書きますと、2003(H15)年宮泉銘醸の蔵を建て直すべく彼の父に召喚された(当時システムエンジニアをされていた)宮森義弘氏は、それから福島県の醸造試験場で3年間みっちり修行し、その知識と彼の持ち込んだハイテク技術により、赴任当初の良くも悪くも地域密着型の地酒を醸す酒蔵を、良くも悪くも世界に通用する日本のSAKEを醸す酒蔵に大きく変換させた、と云う事であります。 因みに"写楽"と云う銘柄は、同じく花春酒造さんから分家し2007(H19)年に廃業した東山酒造さんが持っていた商標であり、それを宮泉銘醸さんが引き継ぎ、2008(H20)年に新たに世に出した銘柄であります。 以上でおしまい。 既に実家で開栓し親族に振舞われていたこの"写楽"、特に日本酒を飲みなれていないおば様達には大好評だった様ですが、私は車を運転するので残りをお持ち帰りさせて頂き、家に帰ってから気を落ち着かせてじっくり頂きました。 で、改めてグラスに注ぐと、ほのか〜な吟醸香。 一口飲むと心地良く舌を刺激する(フルーティーな)酸味とその後口一杯に感じる甘味。それが引く時に舌にプチプチとした"ピリリ"感がやって来る。 しっかりとした味でキレもある、キレイだけでは済まされない色気のあるお酒。 何でもこちらの仕込み水が沸くこの蔵の井戸は磐梯山からの伏流水で、灘の名水であるあの"宮水"に極めて近い水質の為、古くから宮泉と呼ばれていたとか。 なーるほど、ここのお酒が美味しいはずだわ、それに宮泉銘醸さんの名前の由来も判ったし(笑)。 それにしてもこのお酒、アルコール16%でこの存在感、しかもこれで純米酒とは流石東北のお酒、私の中のトップ3に入りましたな。 因みにこの"写楽"の純愛仕込みとは、四代目頭首宮森義弘氏の「米を愛し、酒を愛し、人を愛す。みなさまに愛される酒を目指します。」と云う酒造りに対する情熱を表した言葉であります。 これは今やガチガチのハイテク造りをされているこちらの酒蔵さんの、ささやかな遊び心なのでしょう。 使用カメラiPhone6s、2018.08.15、aiちゃん撮影。 |
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