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新潟地酒強化シリーズ、二回目は新潟県は小千谷市にある新潟銘醸株式会社さんが造っておられる日本酒ブランド"長者盛"の特別純米酒です。 もっと厳密に云いますとこいつは、その昔、あの"零戦"を造った三菱のグループ会社である"三菱食品と云う会社が、銘醸名水シリーズ(各180ml)の1つとして販売する為に新潟銘醸株式会社さんにお願いして造ってもらったものであります。 このシリーズに出ている蔵のラインナップを見るとそう云う解釈が一番自然な様で、そう云う意味では間違っても各蔵が銘醸名水シリーズとしてお酒を造ったので三菱食品に販売してくれとお願いしたと云う流れでは無いと思います(私の勝手な解釈ですってば)。 でも、なんか最近"変なもの"ばかり入手してしまってる様な・・・。 あ、勿論新潟銘醸株式会社さんはちゃんとした酒蔵さんですし"長者盛"は立派なブランドであります。 因みに同食品会社のシリーズには、米と水だけのお酒シリーズ(720mi)、純米大吟醸シリーズ(300mi)、業務用にはレトロラベルシリーズ(180ml)なんかもあったりします。 これは先日、神戸のスーパーで買い物をしていた折偶然見つけたもの。 名だたる酒蔵のお酒がオシャレな小瓶に入れられ"日本酒名水シリーズ"(瓶にはこう記載されています)と銘打って"ずらっ"と並べられているのを見て何の疑いも無く買ってしいましたが、これまた調べると色々面白かったりしたのでした。 こちらの新潟銘醸株式会社さんの処の拘り、それは「米に拘る、水に拘る、人に拘る、環境に拘る。」だそうです。 米に拘る=使用米は、主に新潟県が誇る「越淡麗」(他色々)を使用。 水に拘る=越後丘陵の伏流水を使用。この水はミネラルの少ない軟水で仕込み水に用いるともろみがおだやかに発酵する為、酒質は端麗で、柔らかく滑らかな味のお酒に仕上がるそうです。 ふむふむ銘醸名水シリーズに目を付けられる筈だわ。 人に拘る=越後杜氏さんが造っておられるんですから間違いありません。 環境に拘る=越後に降り積もる雪は、安定した低音環境、そして他の細菌を寄せ付けないエア・クリーナーの役目を果たしたりとお酒造りにとって誠に有難いもの。 成る程、新潟県は美味しいお酒が多いのも頷けます。 では、この特別純米酒"長者盛"、頂いてみましょう。 一口呑んでみると、これも酸味のある甘味がパッと口の中に広がります。この味は「越淡麗」っぽい感じもしますが「五百万石」もちょっとは入っているのか、全体としてはスッキリ系の味ですね。 そしてその味が穏やかに引いて行く、誠に綺麗な特別純米酒であります。 あっさりとした肴に合いそうな食中酒ですが、単体でも充分美味しく頂ける、しっかりとした造りの日本酒です。なんかこう云うお酒に出会うと嬉しくなると云うか、ほっと致しますな。 でも180mlです。すぐになくなりました。(笑) 因みに三菱グループとは、簡単に云うと三菱重工、三菱商事、三菱東京UFJ銀行の3社(三菱グループ御三家)を中核とする巨大グループ企業であり、その総売上高は日本のGDPの10%以上を占めるとか。 他にも不祥事で有名な三菱自動車等、三菱の名の付く企業はもとより、三菱の名の付かない傘下の企業は、有名処では日本郵船、明治安田生命、東京海上日動火災、旭硝子、ニコン、キリン、ローソンなんかも!(三菱鉛筆さんは別会社です) それはそうと、この銘醸名水シリーズのラインナップは(他のシリーズも含め)、単に名水の出ている場所から選んだのか、或いは他に意図があったのか・・・。 そうなると、流石は三菱良い所を抑えている・・・なのか、流石の三菱でもやっぱり日本酒の世界は・・・なのか、微妙な処になって来る感じですな。 あるいはもっと違った「力」が働いていたりして・・・。 使用カメラSHARP AQUOS SERIE mini SHV31、H29.08.26、撮影。 |
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